Cisco Packet Tracer(パケットトレーサ)の使い方/操作方法を解説

下記の記事ではパケットトレーサのインストール方法を解説しました。ここでは基本的な使い方の解説を行います。

ルータの設置/設定方法

赤枠①をクリックするとルータが表示されます。お好きなルータを選んで良いのですが、今回は赤枠②の「4321」というルータをドラッグ&ドロップします。

下記の様に表示されますので、配置したルータをクリックします。

上にある赤枠の「CLI」をクリックします。

下記のような画面になります。

『Would you like to enter the initial configuration dialog?』と表示が出ていれば、『no』と入力し「Enter」を押します。ちなみに上記は「初期設定ダイアログに入るのか」を聞かれています。

『Press RETURN to get started!」と出力されたら再び「Enter」を押します。

「Router>」と表示されました。これでコマンドが入力できるようになります。

GigabitEthernet 0/0/0インターフェイスに下記IPを振っていきます。

IP : 192.168.10.254
サブネットマスク : 255.255.255.0

オレンジ色の文字を入力していきましょう。「enable」は特権EXECモード(『#』)へ移行する時に使用します。もっと簡単に書くと、全てのデバイス情報を見れる状態に出来るのです。

Router>enable

特権EXECモード(『#』)になったら、次はデバイス全体の設定変更が出来る(『(config)#』)状態になるため、オレンジ色の文字を入力しましょう。

Router#
Router#configure terminal

『(config)#』状態になったら、次は特定のインターフェイスの設定が出来るように下記のオレンジ色の文字を入力します。「GigabitEthernet 0/0/0」については、IPを振るポートを指定してあげているだけなので、ここの値は変動する値です。

Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Router(config)#
Router(config)#interface GigabitEthernet 0/0/0

IPを振ります。IPアドレスはお好きな値で問題ございません。

Router(config-if)#
Router(config-if)#ip address 192.168.10.254 255.255.255.0

インターフェイスをUPさせます。ルータのデフォルトではインターフェイスはDOWNとなっているので、no shutdownをしてインターフェイスを立ち上げさせなければなりません。オレンジ色の文字を入力してください。

Router(config-if)#
Router(config-if)#no shutdown
%LINK-5-CHANGED: Interface GigabitEthernet0/0/0, changed state to up
Router(config-if)#

「changed state to up」と記載されているので、リンクが上がったことを確認できました。次に「end」コマンドを入力し、特権EXECモード(『#』)へ移行します。これをする理由は、予期せぬ設定変更を行わせないためです。

Router(config-if)#end
%SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console
Router#

これでルータのGigabitEthernet0/0/0インターフェイスにはIPが触れました。カーソルをルータの上に持っていくと下記のように表示がされるので、IPが振られてリンクも上がっていることが確認できます。

PCの設置/設定方法

赤枠①をクリックするとPCやServerが表示されます。PCは赤枠②となりますので、それをドラッグ&ドロップします。

下記の様に表示されますので、配置したPCをクリックします。

赤枠の「Desktop」をクリックします。

一覧が表示されるので、赤枠の「IP Configuration」をクリックします。

「Static」のところにチェックが入っていると思いますが、もしチェックが入っていなかったらチェックを入れます。

下記を入力していきます。

IPv4 Address : 192.168.10.100
サブネットマスク(Subnet Mask) : 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ(Default Gateway) : 192.168.10.254
DNS Serverは今回使用しないので、デフォルトで問題ないです。

保存ボタンがないので、全て入力を終えたら赤枠①の×と赤枠②の×をクリックして閉じます。

カーソルをPCの上に持っていったらIPが振られていることが分かります。LINKがDOWNしているのはまだケーブルを繋いでいないためです。

ケーブルの設置/種類

ケーブルは赤枠①をクリックするとケーブルが表示されます。

ケーブルの種類を解説します。

①コンソールケーブル
②UTPストレートケーブル
③UTPクロスケーブル
④光ケーブル
⑤電話線
⑥同軸ケーブル
⑦シリアルケーブル(DTEおよびDCE)
⑧オクタルケーブル
⑨IoTカスタムケーブル
⑩USBケーブル

色々ありますが、主に使うのは下記2つだけなのでそれを覚えておけば問題ございません。

②UTPストレートケーブル
→主にスイッチとルータを繋ぐ。

③UTPクロスケーブル
→主にPCとルータを繋ぐ。

PCとルータを繋いでみます。上記で書いたようにPCとルータを繋ぐのはUTPクロスケーブルなので、赤枠のUTPクロスケーブルを一度クリックします。

赤枠のように行き止まりのような表示が出たら、PC1をクリックします。

下記画像のようにポップアップが出てくるので、赤枠の「FastEhernet0」をクリックします。

点線が伸びるので、Router1を次はクリックします。

クリックするとPC1と同じようにポップアップが出てくるので、先ほどIPを振った「GigabitEthernet0/0/0」をクリックします。

PCとルータが繋がり、2つの三角が緑になりました。Link UPしている証拠です。

Link UPしていなければ、三角が赤になります。

疎通確認

PCとルータがLink UPしているからと安心してはいけません。疎通が取れているかが重要です。PCで疎通確認を行います。

PCの上にカーソルを持っていくと、先ほどまでLink Downとなっていましたが、Link UPとなっていることが分かります。

先ほどと同じようにPC1をクリックし、赤枠の「Desktop」をクリックし、赤枠の「Command Prompt」をクリックします。

ルータのIPである下記を入力します。

ping 192.168.10.254

ping疎通が取れていることが確認できました。

ルータ側でも同じようにping疎通を行います

CLI画面でPCのIPである下記を入力します。

ping 192.168.10.100

!(ビックリマーク)が5つ並んでいるので、正常にping疎通ができました。

これで基本的な設定は完了です。